赤ちゃんを運ぶとき、抱っこをするのが主流となっていますが、抱っこが重くなってきたり家事をしたりする際におんぶができると便利ですよね。
では、赤ちゃんをおんぶするのはいつからが望ましいのでしょうか。
今回は、赤ちゃんをおんぶできる時期やおんぶのメリット・デメリット、おすすめのおんぶグッズについて解説します。
結論として、あまりにも早い時期からおんぶをすると、赤ちゃんの首に大きな負担がかかってしまうので危険です。
失敗しないおんぶ紐の選び方のポイントについても紹介しますので、安心・安全に赤ちゃんを運べるように、ぜひ最後までチェックしていただけたらと思います。
赤ちゃんのおんぶはいつからできる?
抱っこは首を支えながらの縦抱きや横抱きができますが、おんぶは赤ちゃんが常に縦の姿勢です。
そのため、おんぶは赤ちゃんの首がすわってから始めるのが良いとされています。
首すわり前からおんぶすると、赤ちゃんの体に大きな負担がかかってしまったり、思わぬ事故に繋がったりする可能性が高いため、完全に首が座ってからおんぶをするのが望ましいです。
赤ちゃんの首すわり時期
赤ちゃんの首がすわる時期の目安としては、生後3〜4ヶ月頃とされています。
ですが、赤ちゃんの成長には個人差があり、生後5ヶ月以上経ってもまだ不安定な子もいるため、時期だけで判断しないようにしましょう。
赤ちゃんの首がすわっているかについては、以下のポイントをチェックしてください。
- あお向け寝の赤ちゃんの両手を持ってゆっくり引き起こすと首がついてくる
- 縦抱きをした時に首をまっすぐに保っていられる
首すわりは3~4ヶ月健診でチェックされる項目となっているため、それまで待ってみると良いでしょう。
赤ちゃんをおんぶするメリット
赤ちゃんをおんぶするのは、パパやママにとって良いことばかりではなく、赤ちゃんにとっても良い影響を与えるとされています。
赤ちゃんをおんぶするメリットについて詳しく見ていきましょう。
メリット①体の負担が軽減される
赤ちゃんとのコミュニケーションのために抱っこをするパパやママは多いかと思いますが、成長とともに体重が増えていく赤ちゃんを抱っこし続けるのは大変です。
しかし、おんぶは背中にしっかりフィットするため、重さを感じづらく、肉体的負担が少なくなります。
自然な立ち姿勢もできるため、外出中も快適に過ごせるでしょう。
メリット②両手が自由になり家事が楽になる
おんぶ紐などを使っておんぶをすると、両手が自由になるため、家事がスムーズに行えます。
赤ちゃんと一緒にいながら、火元や刃物が心配な台所でも安全に料理ができたり、洗濯、掃除などが行えたりするため、パパやママのストレスも軽減されるはずです。
家事がしやすくなると時間短縮にも繋がり、そのぶん赤ちゃんとのコミュニケーションやゆっくり過ごす時間を作ることもできるようになります。
メリット③赤ちゃんの脳や体に良い影響を与える
普段の赤ちゃんの視界では見えない新しい景色を見られるため、脳に刺激が与えられ、赤ちゃんの学びに繋がります。
赤ちゃんの好奇心を育むのにも良い影響を与えるでしょう。
また、赤ちゃんがパパやママの背中にしがみつくことで体幹が鍛えられ、バランス感覚向上にも役立ちます。
メリット④パパやママと同じ目線を共有できる
おんぶをすると、赤ちゃんがパパやママと同じ視点でものを見ることができるため、赤ちゃんが自分自身で行っているように感じられるのです。
赤ちゃんが親と同じ目線で周囲の人と関わりが持てると、他人の気持ちに共感できるようになったり、社会性の発達にも良い影響を与えたりするでしょう。
また、おんぶは親の体温を感じ安心感を得られるため、赤ちゃんがぐずっているときに抱っこでは泣き止まなくても、おんぶすれば落ち着いてくれる可能性があります。
赤ちゃんをおんぶするデメリット
赤ちゃんをおんぶするのは、場合によってはデメリットにもなります。
メリット・デメリット両方を確認し、抱っこやおんぶをシーンや赤ちゃんの月齢によって使い分けましょう。
デメリット①赤ちゃんの様子が見えない
抱っこもおんぶも赤ちゃんとのコミュニケーションの一つですが、親の背中に位置するため赤ちゃんの様子を見られないというデメリットがあります。
何らかの原因で怪我をしたり体調を崩したりした際に、おんぶでは赤ちゃんが視界に入らないため対応が遅れてしまう可能性が高いです。
また、外出中はパパやママが気づかないところで他人にイタズラされてしまうケースもあるため、常に赤ちゃんの気配を感じながら行動する必要があります。
デメリット②一人で装着するのが難しい
製品によっては、一人で装着するのが難しいものもあるため、おんぶに慣れていない場合は注意が必要です。
うまく装着できないと、赤ちゃんが落下して怪我をするリスクがあります。
製品の説明書をしっかり読んで取り付け方を把握し、はじめはパパかママ、どちらかが手伝って背中を支えてあげると良いでしょう。
赤ちゃんをおんぶしての外出も家の中で慣れてからがおすすめです。
赤ちゃんを運ぶならどれが良い?抱っこ・おんぶ紐の種類
赤ちゃんと一緒に外出するときはベビーカーを利用する方も多いですが、ベビーカーを置いて行動しなければならないケースもあります。
電車やバスなどの交通機関を利用して出かける際は赤ちゃんを抱っこしたりおんぶしたりできるアイテムがあった方が動きやすく便利です。
では、赤ちゃんとのお出かけにはどのアイテムがあると便利なのでしょうか。
ここでは、抱っこ紐やおんぶ紐の主な種類をご紹介します。
抱っこ紐(抱っこ専用)
抱っこ専用の抱っこ紐は、赤ちゃんを抱っこするのに特化した製品で、おんぶとの兼用タイプよりも比較的安価に手に入ります。
抱っこ紐は様々な種類がありますが、最もメジャーなタイプはウエストベルトが付いている抱っこ紐で、腰に負担がかかりづらく、長時間赤ちゃんを抱っこしても疲れにくいのが特徴です。
近年では「抱っこ紐」と言っても、おんぶもできる兼用タイプの製品の取り扱いが多くなっています。
おんぶ紐(おんぶ専用)
おんぶ専用のおんぶ紐は、赤ちゃんをおんぶするのに特化した製品で、比較的安価に手に入るのが特徴です。
肩紐の留め方はH型にする「リュック式」と体の前に交差させる「クロス式」の大きく2つに分かれます。
抱っことの兼用タイプよりもかさばりにくく、背中にフィットしやすいです。
また、赤ちゃんを高い位置に固定できるタイプが多いため、知育効果を高めたい場合は兼用のものより、おんぶ専用のものがおすすめです。
おんぶと抱っこ兼用タイプ
抱っことおんぶをシーンによって使い分けたい場合は、兼用タイプの抱っこ紐を選ぶのが良いでしょう。
複数買いする必要がないため経済的で、外出中でも状況に応じて使い分けができます。
しっかりとした作りで赤ちゃんが安定しやすいだけでなく、抱っこやおんぶをするパパやママの体の負担も軽減されますが、性能が良いぶん費用が高くなる傾向にあります。
また、抱っこはしやすくてもおんぶがしづらいケースも多いため、購入前に使用感を確かめてみるのがおすすめです。
ベビースリング
ベビースリングは、袋状の幅広い布を片方の肩にかけ、赤ちゃんを包みながら抱っこするアイテムです。
主にバックル式・リング式・チューブ式の3つのタイプに分けられます。
赤ちゃんの自然な丸い姿勢であるCカーブを保てるため、安心感を与えやすいのが特徴です。
一般的な抱っこ紐と比べるとかさばらず、持ち運びしやすいですが、片方の肩に負担がかかってしまう、脱着が難しいなどのデメリットがあります。
ベビーラップ
ベビーラップは、パパやママの体に布を巻きつけ、赤ちゃんを包み込むようにして使うアイテムで、抱っこやおんぶができます。
ベビースリングよりも密着性があり、安心感を与えられるため、赤ちゃんをあやす時や寝かしつけ、短時間のお散歩などに効果的です。
ただし、ベビーラップは暑くなりやすく、脱着にも時間がかかるため扱いづらいという声もあります。
赤ちゃんを運ぶのにおすすめのおんぶ紐
赤ちゃんと一緒にお出かけをするのにおすすめのおんぶもできる兼用タイプの抱っこ紐をご紹介します。
使用シーンや商品の特徴を見ながらご自身に合ったものを選びましょう。
ベビーキャリアONE|ベビービョルン
ベビービョルンの、新生児から3歳児まで長く使え、4 通りの抱っこ・おんぶができる多機能なベビーキャリアです。
小児科医と密接に協力して開発されており、新生児抱っこや、赤ちゃんが少し大きくなってからは対面・前向きの2通りの方法での抱っこ、生後9ヶ月を過ぎると、おんぶが可能になります。
3種類のメッシュを組み合わせて作られているため通気性に優れており、夏でも快適に使用できるでしょう。
メーカー | ベビービョルン |
対象年齢 | 新生児から生後約3歳まで |
材質 | 本体内側:綿 100% 本体外側:コットン60%、ポリエステル40% ウェストベルトの裏地:ポリエステル100% |
【レンタルもおすすめ】
ベビーキャリアONE ベビービョルン(BabyBjorn) 抱っこ紐・おんぶ紐 R003
ベビーキャリア メッシュ クールエアADAPT |エルゴベビー
エルゴベビーの、本体に通気性の良いメッシュ素材を使用した、暑くてムレやすい時期に最適なベビーキャリアです。
赤ちゃんを支えるエルゴノミックシートは調節可能で、成長によって変化し続ける赤ちゃんの体型にしっかりフィットします。
対面抱き、腰抱き、おんぶの3通りができるため、シーンに合わせて使い分けが可能です。
また、クッション入りのヘッド&ネックサポート付きで、未熟な赤ちゃんの頭と首をしっかりと支えてくれます。
メーカー | エルゴベビー |
対象年齢 | 0〜48カ月(3.2〜20kg) |
材質 | 本体:ポリエステル100% ベビーウエストベルト:ポリエステル100% |
【レンタルもおすすめ】
ベビーキャリア メッシュ クールエアADAPT エルゴベビー(ergobaby) 抱っこ紐・おんぶ紐 R003
コランCTS|アップリカ
コランCTSは、ベビーカーにそのまま抱っこひもをセットできる便利な抱っこ紐で、ベビーカーと併用したいパパやママにおすすめです。
日本人の体型に合わせて作られた腰ベルトタイプで、体にフィットしやすく疲れにくいのが特徴となっています。
また、おんぶハーネスが赤ちゃんをホールドするので、おんぶ・抱っこの際も赤ちゃんをサポートしてくれ、安心して着脱ができます。
メーカー | アップリカ |
対象年齢 | 1カ月~36カ月 |
材質 | 表地:ポリエステル100% 裏地:ポリエステル100% メッシュ地:ポリエステル100% |
【レンタルもおすすめ】
コランCTS アップリカ(aprica) 抱っこ紐・おんぶ紐 抱っこ紐・おんぶ紐 R003
失敗しないおんぶ紐の選び方
おんぶ紐や抱っこ・おんぶ兼用タイプの商品はメーカーや種類が様々で値段も大きく異なるため、何を基準に選んだら良いか迷われる方も多いのではないでしょうか。
失敗しないおんぶ紐の選び方として、以下のポイントをチェックしましょう。
- 通気性が良い素材のものを選ぶ
- おんぶからの降ろしやすさで選ぶ
- 持ち運びのしやすさで選ぶ
- 抱っこをメインとするなら兼用タイプを選ぶ
詳しく説明します。
通気性が良い素材のものを選ぶ
おんぶ紐や抱っこ紐は体に密着するため、蒸れやすいのが特徴です。
そのため、素材選びは重要なポイントとなります。
おんぶ紐や抱っこ紐の素材は主に「コットン」と「メッシュ」の2種類がありますが、おすすめは通気性に優れたメッシュ素材です。
汗をかきやすい赤ちゃんをおんぶするときも、メッシュ素材であれば快適に過ごせるでしょう。
ただし、肌の弱い赤ちゃんのであれば、肌に優しいコットンを選んだ方が良い場合もあります。
おんぶからの降ろしやすさで選ぶ
おんぶしていると、赤ちゃんが寝てしまうことが多いため、起こさないようにスムーズに降ろせるのか、使いやすさをチェックしましょう。
抱っこよりもおんぶは降ろしづらいため、赤ちゃんが転落して怪我をするのを避けるためにも大事なポイントです。
購入後に使いづらくて後悔するケースも多いため、ベビー用品レンタル専門店で短期間レンタルし、使用感を確かめると良いでしょう。
【こちらもおすすめ】
持ち運びのしやすさで選ぶ
外出する時に持ち歩いて、必要なときのみおんぶ紐を使用するパパやママも多いです。
その場合、コンパクトにして持ち運びしやすいおんぶ紐を選びましょう。
抱っことおんぶの兼用タイプであれば、機能面で優れる一方でかさばりやすいため、注意が必要です。
抱っこをメインとするなら兼用タイプを選ぶ
「メインは抱っこだけれど、おんぶもしてみたい」という場合は兼用タイプがおすすめです。
兼用タイプであれば、赤ちゃんの成長段階やシーンによって使い分けができます。
使用感については、抱っこだけでなくおんぶもしやすいか、しっかりチェックしておきましょう。
時期やアイテムを見極めて赤ちゃんをおんぶしよう
おんぶは、パパやママの両手が自由になり、外出や家事をする際にも便利な抱き方ですが、赤ちゃんにとっても脳や体に良い影響を与えるなどのメリットが期待できます。
ただし、赤ちゃんの体に負担がかかるため、生まれてすぐの赤ちゃんをおんぶするのはやめましょう。
赤ちゃんの首がすわるようになったら、適切なおんぶ紐を選び、しっかり練習したうえでおんぶしてあげてください。
おんぶ紐にも様々な種類があるため、この記事を参考に、ご家庭にあったアイテムを選んでいただけたら幸いです。