タクシー乗車時にチャイルドシートは必要？赤ちゃんと一緒に乗る際の注意点

赤ちゃんや小さい子供とタクシーに乗る際にはチャイルドシートを着用しなくてはいけないのでしょうか？
多くのママが気になるタクシー乗車時のチャイルドシートに関して解説します。

 

タクシーでのチャイルドシート着用義務はない

結論からお伝えすると、タクシーに乗る際はチャイルドシートを着用する義務はありません。
ここではタクシーでのチャイルドシート着用義務について詳しく説明していきます。

 

法律によってチャイルドシートの着用義務は免除されている

タクシーを利用する際、多くのママが気になるのがチャイルドシートの着用義務です。実は、日本の道路交通法では、自家用車では6歳未満の子供にチャイルドシートの着用が義務付けられています。しかし、タクシーに関しては例外が認められており、法律上チャイルドシートを用意する義務はありません。

この免除は、タクシーが様々な乗客を迅速に運ぶ必要があるため、すべての車両にチャイルドシートを常備することが現実的でないという事情に基づいています。そのため、短期間の移動であれば、チャイルドシートなしで乗車しても法律違反にはなりません。
下記が道路交通法の詳細になります。

一　その構造上幼児用補助装置を固定して用いることができない座席において幼児を乗車させるとき（当該座席以外の座席において当該幼児に幼児用補助装置を使用させることができる場合を除く。）。

二　運転者席以外の座席の数以上の数の者を乗車させるため乗車させる幼児の数に等しい数の幼児用補助装置のすべてを固定して用いることができない場合において、当該固定して用いることができない幼児用補助装置の数の幼児を乗車させるとき（法第五十七条第一項本文の規定による乗車人員の制限を超えない場合に限る。）。

三　負傷又は障害のため幼児用補助装置を使用させることが療養上又は健康保持上適当でない幼児を乗車させるとき。

四　著しく肥満していることその他の身体の状態により適切に幼児用補助装置を使用させることができない幼児を乗車させるとき。

五　運転者以外の者が授乳その他の日常生活上の世話（幼児用補助装置を使用させたままでは行うことができないものに限る。）を行つている幼児を乗車させるとき。

六　道路運送法第三条第一号に掲げる一般旅客自動車運送事業の用に供される自動車の運転者が当該事業に係る旅客である幼児を乗車させるとき。

七　道路運送法第七十八条第二号又は第三号に掲げる場合に該当して人の運送の用に供される自動車（特定の者の需要に応じて運送の用に供されるものを除く。）の運転者が当該運送のため幼児を乗車させるとき。

八　応急の救護のため医療機関、官公署その他の場所へ緊急に搬送する必要がある幼児を当該搬送のため乗車させるとき。
（運転者以外の者を乗車させて大型自動二輪車等を運転することができる者）

出典：道路交通法施行令　第26条の三の3

ただし、これはあくまで法律上の取り扱いであり、安全の観点からは別の考慮が必要です。赤ちゃんや幼児を守るためには、チャイルドシートの使用が推奨されています。特に長距離の移動や、交通量の多いエリアでのタクシー利用の際には、できるだけチャイルドシートを使用することが望ましいです。

 

自分でチャイルドシートを持っていくべきか

では、実際にタクシーを利用する際に、自分でチャイルドシートを持参するべきでしょうか？これは、移動の状況や個々のニーズによって異なります。短距離の移動であれば、チャイルドシートなしでの乗車も一般的です。しかし、安全を最優先に考えるならば、特に赤ちゃんや小さな子供を連れての長距離移動では、チャイルドシートを持参することを検討する価値はあります。

普段車に乗らずチャイルドシートを持っていない場合はレンタルすることも可能です。

持参する場合は、折りたたみ可能な簡易チャイルドシートや、持ち運びに便利な軽量タイプのものがおすすめです。また、事前にタクシー会社に問い合わせをして、チャイルドシートを装備した車両を手配できるか確認するのも一つの方法です。子供の安全を確保しつつ、ママも安心して移動できるよう、最適な選択をしましょう。

 

 

知っておきたい！事故発生時のリスク

赤ちゃんや小さな子供をタクシーに乗せる際、多くのママが心配するのが交通事故時のリスクです。
もしもの時、自動車での移動時の事故リスクに関しても知識として持っておくと良いでしょう。

 

チャイルドシート未使用での死亡率は10倍！？

チャイルドシートを使用しない場合のリスクは非常に高く、統計によると、チャイルドシートを使用しない場合の事故における乳幼児の死亡率は、使用している場合に比べて10倍以上にも上ると言われています。これは、チャイルドシートが赤ちゃんの身体に適した保護を提供し、衝撃から守るために非常に重要な役割を果たしているためです。

乳幼児は大人に比べて身体が柔らかく、首や背骨などが十分に発達していないため、わずかな衝撃でも重大な怪我につながるリスクがあります。事故の際、チャイルドシートは赤ちゃんの身体をしっかりと支え、大きな衝撃から保護してくれます。そのため、チャイルドシートは単なる法律上の義務ではなく、赤ちゃんの命を守るために非常に重要なベビー用品です。

事故のリスクは完全には避けられませんが、チャイルドシートを適切に使用することで、そのリスクを大幅に減らすことが可能です。タクシーでの移動を計画する際には、できるだけチャイルドシートの使用を検討し、乳幼児の安全を最優先に考えましょう。特に、長距離の移動や不慣れな道での移動時には、チャイルドシートの使用を強くおすすめします。

 

赤ちゃんとタクシーに乗る際の安全対策

タクシーで赤ちゃんと一緒に移動する際、安全対策は非常に重要です。以下に、ママが気をつけるべきポイントをいくつか挙げます。

 

親がシートベルトを締めて赤ちゃんを抱っこする

タクシー内での赤ちゃんの安全を守る最も基本的な方法は、親がシートベルトをしっかりと締め、赤ちゃんを安全に抱っこすることです。赤ちゃんを抱っこしている場合でも、大人は常にシートベルトを着用することが必要です。これにより、急ブレーキや事故の際に、大人が前に飛び出し赤ちゃんに衝撃を与えるリスクを減らすことができます。

 

運転席の後ろ側に座る

安全の観点から、赤ちゃんを抱っこしている場合は、できるだけ運転席の直後ろに座ることが推奨されます。
万が一の事故の際、運転手は反射的に回避行動を取るので、運転席側の方が安全です。
逆に助手席側は負傷率が高いと統計でも出ているので、助手席に座るのは可能な限り避けましょう。
これにより、万が一の衝突時に赤ちゃんが受ける衝撃を最小限に抑えることができます。また、運転手との距離が近くなることで、必要な指示やリクエストを容易に伝えることができるという利点もあります。

参考：https://response.jp/article/2021/07/08/347488.html

 

ドアや窓を触らないように注意する

特に動いているタクシー内では、赤ちゃんが窓やドアのロックに手を伸ばさないように注意が必要です。移動中にドアが開くなどの危険を避けるためにも、赤ちゃんの手が届かない位置で安全に抱っこすることが大切です。

 

こまめに休憩を取る

長距離のタクシー移動の際は、こまめに休憩を取ることが重要です。これにより、赤ちゃんが長時間同じ姿勢でいることによるストレスを軽減し、授乳やおむつ替えなど、必要なケアを行うことができます。また、休憩を取ることで、親もリフレッシュでき、赤ちゃんのケアに集中することができます。

これらの対策を講じることにより、タクシーでの赤ちゃんとの移動をより安全かつ快適にすることができます。赤ちゃんとの移動は計画的に行い、どのような状況でも赤ちゃんの安全を第一に考えましょう。

 

安心安全なタクシーの選び方

タクシーで赤ちゃんや子供を連れて移動する際、安全性に加えて快適さも重要です。ここでは、特に子育て世代のママにとって安心できるタクシーの選び方についてご紹介します。

 

子育てタクシーを利用する

子育てタクシーとは、赤ちゃんや小さな子供連れの家族を念頭に置いた特別なサービスを提供するタクシーです。これらのタクシーは通常、チャイルドシートやベビーカーの収納スペースを備えており、家族に優しい設備とサービスを提供しています。また、運転手は子供連れの乗客に対する配慮が求められるため、安全運転に努めるだけでなく、子供の扱いにも熟知していることが多いです。

子育てタクシーを利用する際は、事前に予約を行い、必要な設備（チャイルドシートのサイズや種類など）を指定しておくことが重要です。これにより、移動当日にスムーズに赤ちゃんや子供を乗せることができ、安心して移動することができます。

 

 

 

キッズタクシーを利用する

キッズタクシーは、日本交通が提供している子供向けのサービスを特化したタクシーで、通常の子育てタクシーと同様に、チャイルドシートや子供向けの娯楽設備を備えていることが多いです。子供の安全と快適さを最優先に考えたサービスを提供しています。

キッズタクシーの利用も、事前予約が推奨されます。特に都市圏では、キッズタクシーの需要が高いため、早めの予約が安心です。また、特定のエリアや時間帯でのみ運行している場合もあるため、事前にタクシー会社のウェブサイトを確認するか、電話で問い合わせることが大切です。
最近ではアプリを提供している会社もあるので、アプリから配車予約もできます。

子育てタクシーやキッズタクシーを利用することにより、子供連れでの移動が格段に楽になりますね。
安全かつ快適な移動を実現するために、これらのサービスを積極的に活用しましょう。

 

まとめ

タクシーで赤ちゃんや小さな子供と一緒に移動する際は、安全と快適さの2つを考慮することが大切です。
本記事では、タクシーでのチャイルドシートの着用義務の有無、事故発生時のリスク、実際の移動時の安全対策、そして安心して利用できるタクシーの選び方について詳しく解説しました。

• 法律上では、タクシーでのチャイルドシートの着用義務は免除されていますが、安全のためには自分でチャイルドシートを持参することを検討してください。
• チャイルドシートを使用しない場合の事故時のリスクは非常に高く、赤ちゃんの安全を守るためにもチャイルドシートの使用を強く推奨します。
• タクシー内での赤ちゃんの安全対策として、シートベルトの使用、適切な座席選び、休憩の取り方などを心がけましょう。
• また、子育てタクシーやキッズタクシーのような、家族向けのサービスを提供するタクシーを利用することで、より快適で安全な移動が可能になります。

子供との移動は計画的に、そして安全第一で行うことが大切です。この記事が、ママたちが赤ちゃんや子供とタクシーを利用する際の参考になれば幸いです。子供との時間は貴重ですので、移動中も安心して楽しい時間を過ごしてくださいね。

 

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