噴門弛緩症(カラジア)

健康・病気

生まれたばかりのときから母乳を飲ませるたびに吐くなどの症状の場合は、医者に「噴門弛緩症」と判断されることがあります。噴門弛緩症について詳しく解説してみます。
噴門弛緩症(カラジア)

 

 

 

 

噴門弛緩症とは

噴門とは、食道と胃の境目のことで、胃に入ったミルクは食道に戻ってこないように閉じています。
しかし、正常の赤ちゃんでもこの閉じ方が弱くてときには逆流が起こることがわかっています。噴門弛緩症(カラジア)は、その名の通り、噴門のしまりが緩いために逆流が起こる症状です。噴門弛緩症の赤ちゃんは、ほとんどは生後1週間以内からよく吐くという症状が見られます。
また、戻ってきたミルクを肺の中に吸い込んで誤嚥性肺炎を起こしたり、いつもゼコゼコしやすかったりします。胃液の逆流によって食道炎が起こり、そこから出血することもあります。

噴門弛緩症の対処法

症状の軽いものでは、授乳後に腹ばいに寝かせると吐きにくくなりますが、その姿勢では突然死を起こす率が増す心配があるので、目の届く状況でだけそうしたほうがよいと思います。
そのかわり、あお向けにしてつねに上半身を起こしておけばそれも吐きにくい体位です。首がすわっていれば赤ちゃん用のいすにすわらせて上半身を起こした体位をいつも保つようにします。これにより吐くことは明らかに減ります。しかしそれでもよくならない場合は、食道造影(X線撮影)や食道phモニターをして症状を把握しながら、体位だけでなく飲み薬を使ったりして治療します。治りにくい場合には手術も選択されます。

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